システムを開発するときには、プログラムを書き、サーバその他の機器類を使って構築するわけですが、この際、通常はさまざまなライブラリを使います。 例えば、インターネットにアクセスするためのライブラリ、HTMLを生成するためのライブラリ、PDFを生成するためのライブラリ等、プログラム作成を効率的に行うために利用するものがライブラリです。
オーバルテクノロジーでは、基本的にプログラム言語付属のライブラリやインターネットに転がっているライブラリは利用しません。 自社で開発したライブラリをプログラムと共に、システムに盛り込む形でシステムを構築します。
例えば、WEBページを作成する場合によく利用するjQueryというものがあるのですが、HTMLページに凝った動作をつける場合には、大変効果的です。 Googleが提供していることもあり、HTMLページを作成する場合には、ほとんどの製作者が利用しているものと思われます。 しかしオーバルテクノロジーは、この使うのが当たり前であるようなjQueryですら利用しません。 オーバルでは、jQuery的に利用するためのライブラリを自社で開発してシステムに利用しています。
jQueryは、大変よくできたライブラリなのですが、実際にはjQueryの持っている機能はほとんど使いません。 多機能であるがゆえに、その持っている機能の10分の1も利用することがないのです。そして仮に利用する部分である10分の1の機能を少し変えたい、 もうちょっと早く動くようにしたいと思った場合も、多機能であることが災いし、複雑すぎて利用者では改変することができないでしょう。 改変することができたとしても、他の部分にまったく影響なく改変をやり遂げることは大変困難です。
結果的に、よく使うライブラリであってもその機能を部分的に改変するのは大変困難であり、その機能を改変することができるほどの技能力があるのならば、自分でつくったほうが早いのです。 外から持ってきたライブラリでは、改変労力が極端に大きいため、とても改変して利用することができません。 また、業務システムは、凝った動作が必要であることは稀で、かっこ悪くても良いので早く動作することを求められます。 自社開発のライブラリであれば、不要なところはバッサリと切り捨てて、特定の部分だけを早く動くようにすることができます。
オーバルテクノロジーでも過去には、さまざまなライブラリを利用し、プログラミングを行っていました。 しかし、利用者のニーズに応えるためには、どうしても改変しなくてはならないことが多々あり、多大な労量を払ってライブラリを改変し、利用してきた過去があります。 改変には、多大な労力が必要であることが、いやというほどわかった時に、この期に及んでは自分でつくってしまった方が早いのではないか、いやいやそれはもっと大変なことだとの逡巡があっとことをよく記憶しています。 しかし、一念発起、自社開発でライブラリ群を開発することを決めたあとは、予想以上に効果的システムが開発出来るようになりました。
これらは業務システムに特化したライブラリであるため、無駄な機能はなく、スピーディーに動作するものとなっています。 多少特殊なシステムであっても、ライブラリを調整し、他システムと摺り合わせを行うことで、見事に統合される実例などが多くあります。 オーバルのシステムでは何気なくできている機能でも、自社ライブラリの経験がない会社では、困難を伴います。 業務システムで必要とされる機能をすべて自社開発のライブラリでまかなえる開発会社は多くはありません。